1.退職前に考えること
退職・転職の理由
退職・転職の理由は様々で、「次にやりたいことが見つかった」など、将来のビジョンをある程度持った上である場合もあれば、「現職が合わない(仕事内容、職場環境など)」、「ストレス」、「過労・疾病」、「リストラ」など、将来に不安を抱えつつも、やむを得ない、といった場合もあるでしょう。
たたでさえ転職というものは、「環境の変化」、「収入の変化」、ひいては「生活の変化」といった意味で、大変な不安を伴うものです。それまで積んできたキャリアが認められ、余程転職先から求められ、優遇されない限り、転職すると収入が低下する可能性が高いのが実情です。「やむを得ない転職」とあっては、さらに相当な不安を伴うことでしょう。
また、将来のビジョンや夢がある場合でも、還暦での退職でない場合は、転職をして、今まで通り、あるいは今まで以上の生活を営むことができるかどうかという不安は同じですし、最終的に目指すものに行き着くために、専門的な勉強や、新たなキャリアを一から積んでいく必要があって、時間やお金を要することがあると思います。この場合に必要となってくるのは、あらゆる意味で計画性を持って行動することと、モチベーションを高く維持することです。在職中から、今後自分が進みたい道についての情報を集め、積極的に、転職イベントや選考会、面接に出向きましょう。
将来に不安を持ったままの、やむを得ない退職というのは、大きく二つに分かれます。それは、「就職先が見つかれば、すぐに再就職が可能である場合」と、「暫く休養が必要である場合」です。前者の場合、自分が次にやりたい仕事を探す(=情報収集)から始めて、いち早く就職活動を行いましょう。後者は、疾病やストレス障害などで、すぐに再就職が難しい場合を指します。この場合、退職してしまうと、しばらく収入が途絶えてしまうことになります。
雇用保険(=失業保険)の給付は、会社都合(リストラなど)による退職の場合は、退職後すぐに適用されますが、自己都合による退職の場合は、三ヶ月の給付制限(待機期間)の後に適用されます。したがって、実際に受け取るのは、四ヶ月近く先になってしまうのです。その間生活していくだけの貯えがあれば良いのですが、そうでない場合は、病状が安定するまで「休職」という形を取らせて頂き、「傷病手当金」を受給することをお勧めします。こちらは、申請から一ヶ月前後で給付されるのが一般的ですので、転職活動が行えるようになるまで「休職」し、心身が回復してから、退職・転職へと移るのが良いでしょう。もちろん、企業側に受け入れ態勢があれば、元の職場に復帰することも可能です。



